イジワルするのはキミ限定*


冗談を言っているような、いつもの不敵な笑みを見せながら話す水沢くんの声とはちがった。



……たしかに、今日はまだ誤魔化せた。



だけど、次は?



もし次もなんとか誤魔化せたたとしても、その次は?



だんだんと回数を重ねていくうちに、みんなの信用もうすくなっていく。



水沢くんは、そう言いたいんだろう。



「僕も本性知られてめんどうなことになるのもイヤだし。キミも、女子に目の敵にされるのもイヤでしょ?」



「…………」



「だから、この関係は今日まで」



「…………っ。で、でもヒミツはっ?」



「ヒミツ?」



私、おかしい。



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