イジワルするのはキミ限定*
おかしいよ。
なんで私、この関係を引き止めるみたいなこと……。
「私と水沢くん、お互いがお互いのヒミツを知って、それをヒミツにするってことで私、水沢くんの召使いになったけど……」
でも、この関係を終わりにしたら……。
「もし、私が水沢くんの本性をみんなにバラす、とか考えないのっ?」
「…………」
そうだよ。
もし私が水沢くんのヒミツをバラしたら、水沢くんはこれまで通りの学校生活を送れなくなるかもしれない。
それは、水沢くんの頭にはないの?
不安げな目で水沢くんを見つめていると、水沢くんはフッと笑みをこぼした。
「野上さんが、そんなことできるわけないじゃん」
「え……」