イジワルするのはキミ限定*
ああ、もう……っ。
いくら私が水沢くんを好きだからって、向こうは、ちがうのに……。
だいたい、水沢くんみたいな完璧男子と私みたいな平凡女子、つりあわないよ。
だから、こんな気持ち……持っちゃいけないのに。
考えないようにすればするほど、水沢くんのこと考えちゃう。
私って、こんなに水沢くんのこと、好きなんだ……。
そう、思い知らされた。
文化祭の実行委員は去年実行委員をやった経験のある、榊さんと塚本くんに決まった。
教卓のところにふたりが立って少しあいさつをした。
「えっと、じゃあ明日の放課後、さっそく委員会があってそこでなにをやるか会議するそうなので、今日中になにをやるか決めたいと思います。なにか案がある人、いますかー?」
榊さんはチョークを持ってスタンバイし、塚本くんがそうみんなに向けて言った。