イジワルするのはキミ限定*


そしてその翌日から劇の練習がはじまった。



「はい、これ台本ね。とりあえず、これからみんなで読み合わせしてみよう」



放課後、教室で大谷くんから台本を受け取った。



小道具係や衣装係の人たちは外や被服室でそれぞれの仕事に取り掛かっているみたいで、教室には演技をする人だけが残った。



パラッとページをめくって読んでみると、私の知っている白雪姫と内容は変わりないけど、面白いところなどが入っていて、楽しめるようになっていた。



この魔女と白雪姫の絡みのシーンおもしろい……。



台本を読んでみて、思わずクスッと笑ってしまった。




「じゃあ、まずは白雪姫のセリフから!野上さん、準備いい?」



「あ、はい!」



すると大谷くんから声がかかり、白雪姫のはじめの練習が行われた……。



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