イジワルするのはキミ限定*
告白した日に聞こうと思っていたことを、今のタイミングで思い切って尋ねてみた。
すると水沢くんは「ああ……」と思い出したような素振りを見せた。
「あれは咄嗟についたウソ。だいたい、僕がどれだけ信頼されてると思ってるの?誤解されても僕が否定すればみんな信じるよ」
……そうだよ、今思えばたしかにそうだよ。
水沢くんの信頼度は半端ない。
だから誤解されても水沢くんが否定をすればみんな簡単に信じる。
……そんなの、少し考えれば分かってたことなのに。
私のバカ……。
というか、今までの全部演技って……。
あんなに悩んだのに私……。
あんなに悩んで泣いた自分がバカらしく思えてきて。
それと同時になんだか安心もして、私の体の力は一気に抜けてソファにボフッと沈んだ。
すると水沢くんがソファに座って、もう一度私を抱きしめてきた。