イジワルするのはキミ限定*
「し、支配下…!?」
「うん。支配下」
当たり前のように出た“支配下”という単語に思考回路が停止寸前。
支配下って…そう言う水沢くんは王子様というより、もはや王様……。
「そ、そんなのイヤだよ!」
「なんで?いいじゃん。いい響きじゃない?それに支配下におかれたモノってさ……」
そう言いながら水沢くんはまた私との距離を縮める。
そして。
とうとう壁まで追いやられたあたしの耳元に、水沢くんの形のいい唇が近づく。
「主人の言うことなんでも聞かなくちゃならない、ってことだよ?」
最高の関係じゃない?と耳元でささやいて水沢くんは私から離れた。