イジワルするのはキミ限定*
○手、出さないでくれる?
翌日。
4時間目の授業中。
「……あのー……汪爾くん?」
痛いです。
ものすごく。
なにがって?
……となりからの、汪爾くんからの視線が。
今日1日、朝から今まで、汪爾くんからずっと見られてる。
私、なにかしたっけ……?
「あの汪爾くん、前向かないと先生に怒られるよ?」
「んー……」
返事はするものの、視線は私に向いたままだ。
ど、どうしたのかな……。
汪爾くん、今日はなんか口数も少ないし……。
熱でもあるのかな?
でも、顔は赤くないし咳もしてなからちがうか。
なんて思っていたら、4時間目の授業は終了した。