イジワルするのはキミ限定*



そして汪爾くんの口から出たのは……信じがたい言葉。



な、なんで汪爾くんがそれを……。



水沢くんと付き合ってることは、だれにも言ってないのに……。



「目が動揺してる。ホントなんだな」



動揺が目に現れてしまったらしく、汪爾くんは確信を持ってしまった。



ど、どうしよう……。



でも、なんで?



「汪爾くん、なんで知って……」



汪爾くんを見つめ、尋ねた。



汪爾くんは一瞬顔を曇らせたかと思うと、静かに口を開く。



「……見た」



「見た?」



「お前らが昨日、キスしてるとこ」



「……っ!」



少し気まずそうに言った汪爾くん。



あれ……見られてたんだ。



ちゃんとドア閉めたと思ってたのに、閉めてなかったみたい……。




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