イジワルするのはキミ限定*



その言葉と同時に、腕をおしつける力が込められた気がした。



……“パッと出てきたヤツ”って、水沢くんのこと、だよね?



それに“ムカつく”って……。



汪爾くんの顔、ほんのに赤くなってるし。



今の言葉からいくと汪爾くんって……。





……で、でも!



私の勘違いかもしれない!



だって……。



汪爾くんが、私のことを好き……なんて。



あるわけ、ないよね……?



「もう気づいてるだろうけど、俺、ユズコのこと好きだから」



「……っ!?」



まさか、と思っていたことが本当に起きて、戸惑わずにはいられない。



汪爾くんが、私を……。




< 327 / 350 >

この作品をシェア

pagetop