イジワルするのはキミ限定*



「中学のときから、好きだった」



「……中、学?」



そんな、前から……?



私のことを、好きでいてくれたの?



「最初は俺のこと見ても騒がないから面白いヤツ、としか思ってなかった。でも、ユズコの性格とか知ってくうちに好きになってた」



「…………」



「けど突然親父の転勤決まって、コクっても意味ねぇから中学のときはコクらなかった」



「…………」



けど、と汪爾くんは続ける。



真っ直ぐと、私を見つめていた。



「けど、次再会したらコクるって決めてた。だから、ユズコのいるココに入学した」



「わ、わざわざ私のために……?」



「そ。そんくらい、お前のこと好きなんだよ。……なのに、アイツにお前はとられてた」



「……っ」




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