イジワルするのはキミ限定*



「……じゃ、俺行くわ。バカップルは仲良くイチャコラしてろ」



「ば、……っ!?」



バカップル!?



汪爾くんの口から出た言葉に思わず戸惑う。



わ、私たちってバカップル……なのかな。



そんなことないと思うんだけど……っ。



そんなことを思っていると汪爾くんは片手をヒラヒラさせて校舎の中へと行ってしまった。



でもよかった。



汪爾くんと気まずくならなくて。



強引で俺様だけど、汪爾くんとは友達のままでいたかったから……。





「……さて、と」



「え?」



よかった、と和やかな気持ちでいるととなりから聞こえた低い声。



< 334 / 350 >

この作品をシェア

pagetop