イジワルするのはキミ限定*
「そ、それって私は得するの…?」
「するでしょ。野上さんの恥ずかしいヒミツを黙っててあげるんだから」
「う……」
「で?どうするの?召使いになるの、ならないの?ならないなら、明日の朝校内放送してヒミツをバラしてあげてもいいけど」
水沢くんの目、ほ、本気だ…。
ニヤリと、なんとも恐ろしい笑みを浮かべる水沢くんに、私は従うしかないと思った。
「いいよね?野上さん?」
「は、はいぃ……」
野上柚子、青春真っ只中の17歳の9月。
この度、同じクラスの王子様…いや王様の支配下におかれました。