イジワルするのはキミ限定*
う……。
「なにしてんの、はやく座りなよ」
「だ、だって……」
「なに今さら恥ずかしがってるの?ここに座るのもうふつーになってきてるでしょ」
「……はい」
水沢くんの言葉に後押しされて、大人しく座る。
うぅ……。
たしかに水沢くんの言う通り、ここに座るの慣れてきてもいいころだけどさ。
私は何回座っても慣れないよ……。
だって、自然と水沢くんとの距離近くなるから、すごく心臓ドキドキするし……。
何度座ってても恥ずかしい。
そろそろ私の心臓も、慣れてくれるといいんだけどな。
そう思っていると、映画の前にはじまる宣伝がはじまった。