イジワルするのはキミ限定*
『ねぇ、トイレの花子さんって知ってる?』
……なんでホラー映画に!?
私、めちゃくちゃホラー映画とかニガテなんだけど!!
まだなにも出ていないのにすでに怖くなって、急いでこの場から逃げようとする。
――ガシッ!
「う……!?」
だけど、その前に水沢くんにお腹に手を回されてしまった。
「なーに逃げようとしてるの?」
耳元で水沢くんがそうささやくように言う。
「いやっ、だ、だってこれホラー映画……っ!」
「あたりまえでしょ?だってあの中のDVDはホラー映画だったんだし」