イジワルするのはキミ限定*


「はい…」



サアヤちゃんにバレないよう、こっそりお弁当をふたつ持って。



わ、は水沢くんの後に続き、教室を出た。




「し、心臓が止まるかと思った…!」



空き教室に入ってすぐ、私は床にペタンと座り込んだ。



なんとかサアヤちゃんに私と水沢くんのことがバレずにすんだけど……。



心臓に悪い。



一瞬、バラすかと思った。



「僕がバラすとでも思った?それじゃあ、僕にも危害及ぶでしょ?それに……こんないい召使い見つけたんだもん。そうそう逃がさないよ」



ゾクッ…!



横目で私を見ながらそう言う水沢くんに、もはやキケンしか感じられない。



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