イジワルするのはキミ限定*


まず水沢くんが箸でつまんだのは、ミニハンバーグ。



昨日の夜から仕込みをして、朝焼いたものだ。



私は怖くなって両目をギュッとつむり、手を合わせて念じた。




ドキドキ



自分の心臓の音が大きくなって、自分の耳に届く。



いや……



バクバク



この場合、ドキドキよりもこっちの方が合っている。



水沢くんの反応が怖い……!



完全にさっきの水沢くんの言葉にビビってしまった私は、目をキツクつむりながら水沢くんの言葉を待つ。



「…………」




が、いつまでたっても水沢くんの声は聞こえてこない。



< 48 / 350 >

この作品をシェア

pagetop