イジワルするのはキミ限定*
まず水沢くんが箸でつまんだのは、ミニハンバーグ。
昨日の夜から仕込みをして、朝焼いたものだ。
私は怖くなって両目をギュッとつむり、手を合わせて念じた。
ドキドキ
自分の心臓の音が大きくなって、自分の耳に届く。
いや……
バクバク
この場合、ドキドキよりもこっちの方が合っている。
水沢くんの反応が怖い……!
完全にさっきの水沢くんの言葉にビビってしまった私は、目をキツクつむりながら水沢くんの言葉を待つ。
「…………」
が、いつまでたっても水沢くんの声は聞こえてこない。