イジワルするのはキミ限定＊

「なにアホ面してるの？キミも食べれば？」



ゴクンと口の中のものを飲み込んでそう言ってくる水沢くん。




だけど私はそれどころじゃなくて……。



「お、美味しい、の？」



いまだに水沢くんの言葉が信じられなくて確認した。



「ハァ？キミ、聞いてなかったの？普通に美味しい、って言ったじゃん」



今度はタコさんウインナーを箸で持って、呆れたようにそう言ってくる。



水沢くんとタコさんウインナー……意外に合う。



水沢くんて、顔立ちはかわいい感じだから、かわいいものが合うのかもしれない。




「なにニヤニヤしてるの？気持ち悪いよ、その顔」



「いや、水沢くんとタコさんウインナー、マッチしてるなぁと思って……」



と、そう言うと水沢くんは箸をピタリと止めた。