イジワルするのはキミ限定*
ドンッ!
そんなことを思いながら自分の勝手な行動に反省していると、肩にとてつもなく強い衝撃が。
いたい…!
サアヤちゃんに頭たたかれるより、痛い。
どうやらその衝撃は、校條さんが私の両肩を押したことで起きたようだ。
だからこんなにも痛いのかーー!!
……というか、た、た、倒れる!
不意打ちでやられたがために、受け身をとろうにも体が反応してくれない。
頭ぶつける……!!
頭を打つことを覚悟して、私はギュッと目をつむった。
だけど、私の頭に痛みはやってくることはなかった。
倒れる瞬間に、私は後ろから誰かに抱きとめられた。
「だから言ったのに。靴箱の中にいれておけって」
フワリと甘い匂いが鼻をかすめたと思ったら、耳元で聞き慣れた声がした。
急いでここまで来て私を抱きとめてくれたのか、その声は少し余裕がないように聞こえた。