イジワルするのはキミ限定*


ふたりきりの教室で、唸りながら頭をひねる私とスマホのアプリで遊ぶ水沢くん。



めんどくさい、って……。



「そ、走順決まらないんですが…」



「そんなの適当でいいんだよ。名前の順とか」



「それはあまりにも適当すぎじゃ……」



というか、そんな適当に決めたら私が怒られる。



「うぅ~~~」



もうどうしよう……。



やっぱり私、こういうの向いてない。



ダメだな自分、と半分涙目になりながら頭を抱えたとき。




「ハァ……まったく、そんくらいで泣かないでよ。貸して」




< 88 / 350 >

この作品をシェア

pagetop