イジワルするのはキミ限定*


校門のそばにあった時計台をみて時刻を確認してみる。



もう5時半過ぎてたんだ…。



けっこう長い時間学校にいたんだなぁ。




「空の色は何色に見える?」



「え?うーん……」



空を見上げて色を確認して見る。



オレンジ色とは言えない、でも真っ黒とも言えない…。



「むらさき色、かなぁ…?」



「そ。つまりは暗い。そんななか、女子ひとり帰せるわけないでしょ?」



「えっ」



水沢くんのそのひと言に目を見開く。



だってだって、水沢くんがそんなこと言ってくれるなんて…。




「色気のないキミでも、世の中には女ならだれでもいいって人はごまんといるんだからさ」



……最後のそのひと言がなければ、胸キュン間違いなしでした。




< 94 / 350 >

この作品をシェア

pagetop