イジワルするのはキミ限定*
校門のそばにあった時計台をみて時刻を確認してみる。
もう5時半過ぎてたんだ…。
けっこう長い時間学校にいたんだなぁ。
「空の色は何色に見える?」
「え?うーん……」
空を見上げて色を確認して見る。
オレンジ色とは言えない、でも真っ黒とも言えない…。
「むらさき色、かなぁ…?」
「そ。つまりは暗い。そんななか、女子ひとり帰せるわけないでしょ?」
「えっ」
水沢くんのそのひと言に目を見開く。
だってだって、水沢くんがそんなこと言ってくれるなんて…。
「色気のないキミでも、世の中には女ならだれでもいいって人はごまんといるんだからさ」
……最後のそのひと言がなければ、胸キュン間違いなしでした。