クローバー
「今日は自分の小さい時について話し合う。プリント配るぞー」


自分の・・・小さい時?


偶々耳に入った先生の言葉に動揺した。




楽しい記憶や嫌な記憶がいっぱい流れ出す。



次第に嫌な記憶しか流れなくなった。




『大火事が発生し』

『ニューヨークの』


『死体の身元の確認が出来ない状況に』



『中山智さん』







「はぁ・・・はぁ」


呼吸が出来ない





苦しい



やだ



どうしよう!



私はパニック状態になり、どうすればいいのか分からなくなってしまった。




「おいよつば、大丈夫かよ。保健室行く?」

私の異変に気づいた亮が話し掛けてきた。




「はぁはぁ・・助け・・」


「せんせー!日向さんが体調悪そうなので保健室に連れてっていいですかー?」



「おー行って来い!大丈夫か日向」






そうすると亮は私の背中を撫でてくれた。

「大丈夫だ、落ち着け。呼吸整えるぞ」




そして私の背中を撫でながら保健室まで連れてってくれた。
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