『武士ドルが斬る!?』 〈後編〉


自信に満ちた気高い声で私達を見送るのと…藤吉郎が家臣達に号令をかけ放たれた銃弾の音のなか私達に届いた。



「――帰蝶…!!


また会いましょう!!

その時までご無事で……!!!」



思いに駆られ私も走り寄り声をあげた。


「――吉乃様もお元気で……!!


殿とお濃頼みます!!」



背後に光が熱くせまり周りの景色が歪むなか耳に届く帰蝶の声がまた涙を誘い私も声の限りに叫んだ。


「分かりました!!

どうか帰蝶も無事で………!!!!」



ひしひしと迫りくる熱風におされ声高に叫ぶのと光が周囲の景色を一面視界から奪う。



「柴田……!!

エンジン全開じゃ……!!」



光の中で殿の声が聞こえエンジン音をふかし振動が伝わったあといきなりグラリと背後に引っ張られた。


「吉乃‥‥!!」



背後に思いっきり倒れた私を庇い殿は自分の身で私を受け止めた。


「さらばじゃ‥‥!!」



微かに殿の言葉に遠くなってゆく帰蝶や藤吉郎…戦国時代にしばしの別れを呟き私の体を強く背後から抱きしめられた感触とともにこの今昔吉乃として私としてお世話になった方々の無事と再会を祈り身を任せた。


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