最悪な4人の関係。
「翔っ!?」
これは翔の声だ!
間違えるわけない、絶対に間違ってない!
私は必死に彼の名を呼ぶ。
「どこにいるの?出てきてよ、翔っ!?」
「ここだって、飛鳥…?」
私は振り返った。
いた。
私の後ろに、翔が立っていた。
「翔!!」
私は彼に飛びついた。
抱き着くと、翔も私の事を抱きしめ返してくれる。
ああ、やっぱり翔だ。
大好きな、翔の匂いがするー…。
翔が呟く。
「……飛鳥。大好きだよ」
「……私もだよ」
そこで翔が顔を近づけてきた。
目も閉じている。
私もそっと顔を近づけた。
もうすぐでキスしそう…。
翔の、甘い、キスー…。
そこで、急に頭の中に声が響いてきた。
『おい、飛鳥!起きないと遅刻すっぞっ!!』
…これも、翔の声だ。
遅刻…?
そこで私の意識は途絶えてしまった。