True Love
「美味しいよね、ロールケーキ…。私も好きで、結構家で作ったりするよ」

「高野さん、料理できるんだ?」

「一応…」

「へぇー」

じっとこちらを見る佐野くんの視線に、勝手に鼓動が早くなる。

ただ会話をしてるだけなのに、全然慣れない。


「結構作ってるってことは、料理好きなんだ」

「そうだね…わりと」

普段からお父さんのお弁当やご飯を作っているうちに、いつの間にか手際良く料理ができるようになっていた。

料理を苦に思ったことは一度もない。

その内お菓子とか色々作るようになって、気づけば料理は趣味みたいなものになっていた。


「なんでも作れるの?」

「それは…レシピがわかれば大体は作れると思う」

「凄いね」

「ぜ、全然そんな…普通だよ」

「そう?俺からしたらかなり凄いけど」

ニコッと笑う佐野くんに、頬が熱くなる。
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