True Love
次の日。放課後。



私達はまた駅に来ていた。

そして…もうすでに私服に着替えている状態。

いつ佐野くんが現れても大丈夫なように、佐野くんよりも先回りをして、とりあえず着替えを済ませておいた。


「佐野、来るかな?」

「どうだろう…」

ドキドキしながら、通り過ぎる人達を眺める。


なんだか落ち着かないな…。

ワンピース姿の自分に違和感を覚える。


と、次の瞬間、

「未来っ!」

千晶ちゃんが私の肩を叩いた。



っ、佐野くんだ…。

そして隣には、昨日とは別の女の子の姿。

…胸がズキンと痛んだ。


「うわっ、また違う女連れてるよ。ほんと毎日とっかえひっかえ…」

二人はそれぞれトイレへ入っていった。


「今日はばっちし尾行できるね」

「うん…」


しばらくすると、私服姿の佐野くんが出てきた。

ばれないように買い物をするふりをしながら、佐野くんを観察する。


…佐野くんを見ていると、どうしようもなく胸がドキドキしてしまう。

こんな時でもそれに変わりはなくて。

好きで好きで…。
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