【完】うしろの席のオオカミさん


じっと黙ってると顔をのぞき込まれさっと後ろに上半身をそらす。


眉間にしわを寄せ目を細めて見下ろしてくる大上くん。



いや、今のは避けたわけじゃなくて…えーっとですね……



あぁ、もう。なんで絡んでくるのよこの男は。


みんなの視線を集めてることに今気づいたわたし。



そりゃみんな気になるよね。


わたしたちタイプ全く違うし。
正反対な2人。


チャラ男と真面目女。



「じゃ、そーゆーことで」


「えっ……」



ヒラヒラと手を振って去っていくその後ろ姿を引きとめることもできず。



あぁ、どうしよ。
放課後にならないでほしいよ……





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