【完】うしろの席のオオカミさん


お姉ちゃんと梨菜さんの後ろをついて行きながら今日何回目か分からないため息をこぼす。



大上くん、怒ってるんだろうなぁ……
キス拒否しちゃったもんね。


でも、あの時はしたくなかった。
キスで流されたくなかったんだもん。



「はぁ……」



なんか自分が嫌になる。
わたしって心が狭いやつなんだね…



あんなことでヤキモチ妬いたりしちゃって、面倒な女だと思われるよね。




『嫉妬ですか、日向子チャン』




大上くんの言葉が思い返される。




そうですよ。
嫉妬しちゃってますよ……。



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