【完】うしろの席のオオカミさん


どこまで許す……って?


何の話?と首を傾げてみれば視界が突然グラッと揺れて見えたのは天井と大上くんの顔。



「キス以上はダメ?」



掴まれていない自由な右手で頭の上にあった枕を取り、それで顔を隠した。


大上くんとわたしの間には枕。



「なななに………っ?
どうしたの、いきなりっ!」



噛み噛みのわたし。
動揺しまくっているのが分かる。


なんでこんな雰囲気になってしまったんだろう。



「枕邪魔なんだけど」



大上くんがなんか……いつもと違う。


目の奥が光ってるように気がするのはわたしの気のせいだよね?

そうだよね?



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