【完】うしろの席のオオカミさん


「いつになったら喰わせてくれんの?」



大上くんの豹変ぶりにわたしの顔は真っ赤……ではなく真っ青になっていく。


身の危険を感じるんですが
どうすればいいですか。


逃げるにも逃げられないし。



「なに、オオカミみたいなこと言ってるんですかっ」


「オオカミじゃなくて俺、大上だし」



アクセントつける位置間違ってるよ?なんて言いながら枕を取ろうとする大上くん。



ここで力の差がでてしまう。



「っ、もう!離れてよーっ」



近づいてくるその顔に枕を押し付け身体を起こす。


顔を片手で押さえながらバランスを崩した大上くんはわたしの上からどいた。



< 251 / 266 >

この作品をシェア

pagetop