【完】うしろの席のオオカミさん
目をこすりながら上半身を起こして、意味もなくまわりをキョロキョロした。
今何時だろう。
携帯はどこぉ~?
「……えっ、きゃーっ!?」
自分の足を見てわたしはそんな奇声をあげた。
なんでこんなに着崩れてるの!
前がはだけて太もも見えちゃってるしっ!
「寝相悪すぎ」
「ご、ごめんなさいっ」
変なものを見せちゃってごめんなさいーっ!
そんな意味を込めて真っ赤な顔を隠すように頭を下げる。
わたしのばか。
なにやってんのさー!