【完】うしろの席のオオカミさん


「本気で困った顔すんなよ」



本気で困ってますよっ!



楽しそうに笑いながら部屋を出ていく大上くんを横目に見て、すばやく自分のバッグの方へと移動した。


敏速な動きに自分でもびっくり。



慣れない浴衣で寝るからこんなことになってるんだよね…


しかも目覚めたら布団の上じゃなくて床の上だったしね。



寝相が悪いことがバレてしまった……



大きなため息がひとつ部屋に大きく響く。




布団を片付けて顔を洗って最後に荷物整理をしてからお姉ちゃん達の部屋へと向かった。


ここの宿のご飯おいしいんだよねぇ。
今日の朝食はなんだろう。




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