【完】うしろの席のオオカミさん


なにっ?なんなの!?


何考えてるのかさっぱりわからない。




「……キス、しとく?」




だんだんと近づいてくる顔にぎゅっと目を瞑り、思い切り顔を背けた。



勢いで2つに結っていた髪がべしっと大上くんの頬に当たったらしく鋭い目つきでわたしを見下ろしている。



迫力ありすぎ。
ホント怖すぎ。




「か、からかわないでよ!」




ドンっと軽く押して、ある程度の距離を取る。



大上郁磨は遊び人で有名。


見た目がチャラい感じなだけあって中身もやっぱりそうなのだ。


授業中は寝てるかゲームしてるか…
テストだってたぶん毎回赤点ギリギリ。


よく3年に進級できたよね。




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