鳥籠からの恋
オープニングと自己紹介
小鳥がどこから迷い込んで来たのか、ピチピチと鳴いている。
「ねえ、涼くんーー!」
「何だ」
私が聞くと、涼くんは不機嫌そうに返事をした。
それもそのはず、涼くんは編集者という仕事の締め切りが迫っているからだ。
「ねえ、涼くんーー」
私はもう一度聞く。
「何だと言ってるんだ!」
とうとう涼くんが怒鳴ってしまった。
あちゃー!また不機嫌にさせちゃった…。
さて、涼くんの機嫌が治るまで、自己紹介を。
私、影崎怜。
世間的に見ると高校二年生。
だけど、引きこもり(?)のため、私は学校に行くことが出来ない。
で、私の世話をしてくれている影崎涼について説明しておくね。
涼くんは双子の兄。当然、私と同い年。
編集者という仕事をしていて、毎日殺気が半端ない。
家族なので、一緒に住んでいる。
以上が、私と涼くんの自己紹介終わり。
一応言っておくけど、私達には両親がいない。
幼い頃に交通事故でいなくなった。
だから私達の生活は、叔母さんが支えてくれている。
はい、オープニングと自己紹介終わり。