鳥籠からの恋
出逢い
私と彼が出逢ったのは、そんなつまらない午前十時前のことーー。
私は部屋で、小説の続きを書いていた。
喉が乾いたので、水でも飲もうと立ち上がった時。
バチバチッ!!
背後で電気ショックのような音が響いた。
「えっ!」
ばっと後ろを振り向くと、そこには小さな小鳥。
どうやらガラスのようなものを破って来たようだ。
ピクリとも動かないので、さすがに私も心配になった。
「あの…、大丈夫?」
恐る恐る聞いてみるが、返事は無い。
そっと手で優しくすくうと、鳥が血だらけなのに気がついた。
ものすごく痛そう…。
とにかく看病をしてあげなくちゃ。
救急箱を開いて包帯を優しく巻く。
小鳥の血を拭いてやると、綺麗な緑の羽毛が出てきた。
どうか、助かりますように…!