神様が泣いたあと
あたしが翼くんに気持ちを伝えた次の日、翼くんは浮かない顔をしていた。
あたしが気持ちを伝えたせいなのかと不安に思っていると、そうではないらしくあたしにはいつもと同じように笑ってくれた。
それには安心したけれど
やっぱり一人で何かに思い詰めているようだ。
いつものように昼休みを図書室で過ごしていると、決心したかのように翼くんは口を開いた。
「原田さん、あのさ。俺、海外にいくかもしれない」
翼くんは大まじめな顔して冗談みたいなことを言った。