久遠の剣客
老人から差し出された巻物をうけとり杖から巻物を取り出し2匹に渡した。
―――これは…?
手渡された巻物を転がしながら尋ねると相変わらず老人は白い髭をなでながらその時に備えてじゃ………と繰り返した。
ますます謎が深まるのをよそに白い老人の姿が風になびくようにサッ………と消えてゆく。
―――またその時じゃ………。
声だけが高く遠い空で聞こえ目の前の景色がザッ――――と砂の滝となって流れた。
―――キャアアアッ………。
砂埃をたてめまぐるしく景色が変わっり思わず腕で顔を覆った。