久遠の剣客


―――おいっ!!!

ヒヤッとしたものがあたり目を覚ます。


―――あっ……。

朝………?


遠い小さい伽耶の幻影がかすみ私の前に銀狼の姿があった。

―――大丈夫ですか?
泣いてましたよ…。


―――泣いて……?


パジャマの襟元で拭い――なんとなく違和感を覚える。



―――まったく…世話妬かすなよなー!!


フイッ…と顔を背けてベッドから離れたなんだか様子がおかしく思えた。


―――何かした?



―――何も………!!
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