久遠の剣客
でも怖くては言えなかった………。
ズルイかもしれないけど…私このままでいい!!
「どうしたのかね?」
戻ってきた先生が私達の雰囲気を感じとった。
―――お前は伽耶の二胡を弾く…。
ただそれだけ考えてろ…。
フイッ…と銀狼はその様子を見ながらそっぽをむいた。
「さあさ…。
今日は熱めのお茶にしたからな…。
火傷せんようにな!!」
湯気の沸き立つ中国漆器の小さな湯のみから天上に向かってよいお茶の香りを含み真っ直ぐに登りながら漂っていた。