久遠の剣客
「久遠?
何してるの?そろそろ出掛けるわよ!!」
通話を終えた母の声が背後から聞こえ私は頷きながら扉をしめた。
――日と月………?
頭の中で繰り返すたびズキズキと頭痛が止まらない。
ひとまず落ち着かないと…と自分を諫めるように薬箱の中から頭痛薬をとりだし飲料水とともに喉に流しこみ急いで母の後を追った。
助手席に乗り込み車は自宅を後にする。
フロントガラスの外の景色を見つめながら先程の言葉を考えていた。
「大丈夫?
気分悪いなら病院によっていく?」