堕天使ヒロイン
わたるとは菜津音の中学からの友達で里香を気に入っていることから最近よく連絡をとるようになった男友達。
そのわたるから電話があったのだが、どうやらわたる本人ではないと思った菜津音は首を傾げながら話を続ける。
「だれー?」
『俺?俺は直樹!そっち女の子何人いる?』
「直樹ー?あ、わたるっちと同じ高校?」
『そうそう!いまから皆で遊ぼうよ!』
ー……
出会いは何とも単純で偶然だった。
付き合ったのも菜津音が'彼氏ほしい'と言ったところに'じゃあ彼氏俺ね'と直樹が返して成立した関係である。
簡単に出会って彼氏彼女になり、軽い気持ちで付き合ってるようにしかみえない二人。
直樹はどう思っているか本心はみえないが、少なくとも菜津音のほうは徐々に直樹に惹かれているのは確かだ。
「…直樹はもとから最低だよバーカ」
「ひでーな!俺、彼女にはちゃんとしてんだぞ?」
「ちゃんとしてるってなんだよー(笑)」
このときの言葉を菜津音は信じていた。信じていたかった。
チャラついてても自分には本気で好きになってくれるかもしれない、と自分でも気づかないくらい少しだけ期待していた。
そのわたるから電話があったのだが、どうやらわたる本人ではないと思った菜津音は首を傾げながら話を続ける。
「だれー?」
『俺?俺は直樹!そっち女の子何人いる?』
「直樹ー?あ、わたるっちと同じ高校?」
『そうそう!いまから皆で遊ぼうよ!』
ー……
出会いは何とも単純で偶然だった。
付き合ったのも菜津音が'彼氏ほしい'と言ったところに'じゃあ彼氏俺ね'と直樹が返して成立した関係である。
簡単に出会って彼氏彼女になり、軽い気持ちで付き合ってるようにしかみえない二人。
直樹はどう思っているか本心はみえないが、少なくとも菜津音のほうは徐々に直樹に惹かれているのは確かだ。
「…直樹はもとから最低だよバーカ」
「ひでーな!俺、彼女にはちゃんとしてんだぞ?」
「ちゃんとしてるってなんだよー(笑)」
このときの言葉を菜津音は信じていた。信じていたかった。
チャラついてても自分には本気で好きになってくれるかもしれない、と自分でも気づかないくらい少しだけ期待していた。