あんなに楽しかった日々には戻れない。

〜*放課後*〜


〜美鈴side〜

私が校門に行くと、裕くんはまだ来ていなかった。
まあ、走って来たしね。ちょっと残念と思いながら裕くんを待つ。

〜裕樹side〜

俺が行くと、もう美鈴は来ていた。
早いな。走って来たのかなと思った。


「あっ。裕く〜ん」
私は手をふった。

「おう。」
それに気づいて裕くんも手をふりかえしてくれた。

「じゃあ、帰るか。」

「うん。」

そう言って私と裕くんは歩きだした。

そういえば、裕くんって身長高いな〜。
裕くんをちらっと見て思った。
すると、裕くんが
「何?」
って聞いてきた。なので、聞いてみた。

「裕くんって身長いくつ?」

「えっと、155cmぐらいだったはずだけど。 何?」

「えっ。いやー。背が高いから、いくつかなって。
でも背が高い人ってかっこいいね!」

「えっ。ありがとう。(?)」

そう言うと、裕くんは向こうを向いて歩きだした。

「え、ちょっと裕くん!?」

裕樹(そんなつもりじゃないだろうけど、かっこいいとか言われたら、
俺、ほんとにヤバイかもしれない。)

この時、私は知らなかった。裕くんの顔が真っ赤だった事を。
< 8 / 11 >

この作品をシェア

pagetop