あんなに楽しかった日々には戻れない。
〜*放課後*〜
〜美鈴side〜
私が校門に行くと、裕くんはまだ来ていなかった。
まあ、走って来たしね。ちょっと残念と思いながら裕くんを待つ。
〜裕樹side〜
俺が行くと、もう美鈴は来ていた。
早いな。走って来たのかなと思った。
「あっ。裕く〜ん」
私は手をふった。
「おう。」
それに気づいて裕くんも手をふりかえしてくれた。
「じゃあ、帰るか。」
「うん。」
そう言って私と裕くんは歩きだした。
そういえば、裕くんって身長高いな〜。
裕くんをちらっと見て思った。
すると、裕くんが
「何?」
って聞いてきた。なので、聞いてみた。
「裕くんって身長いくつ?」
「えっと、155cmぐらいだったはずだけど。 何?」
「えっ。いやー。背が高いから、いくつかなって。
でも背が高い人ってかっこいいね!」
「えっ。ありがとう。(?)」
そう言うと、裕くんは向こうを向いて歩きだした。
「え、ちょっと裕くん!?」
裕樹(そんなつもりじゃないだろうけど、かっこいいとか言われたら、
俺、ほんとにヤバイかもしれない。)
この時、私は知らなかった。裕くんの顔が真っ赤だった事を。