【続】隣の家の四兄弟
隣の部屋の荷物
*
「おはよう。寝不足?」
いつもと同じ朝。
玄関を出てカギを閉めてると、隣の1014から出てきたのはやっぱり浩一さん。
「あ、おはようございます。寝不足…っていうほどじゃ…」
ほんとは昨日の夜の聖二の言葉を何度も何度も頭で繰り返してるうちに寝付けなくなったんだよね…。
でもそんなこと口が裂けても言えない!
「そう?大丈夫?受験生だから勉強頑張り過ぎたりしてるんじゃない?」
浩一さんの隣に並んで歩く。
本当に心配してくれてるのがわかるから、なんだか申し訳なくなっちゃう。
エレベーターに乗ると、浩一さんがボタンの前に立って私は後ろへと回る。
「あ、昨日は三那斗にお弁当、届けてくれてありがとう」
「いえ!だって同じクラスだし。隣だし」
「まだ隣なんだ?」
くすくすと目を細めて眩しい笑顔で浩一さんが言った。
「多分、夏休み明けまでは」
そしたらいくら何でも席替えあると思うし。
…同じクラスってことは変わらないけど。
「そっか。夏休みかー。すぐだね」
「そうですね…でも何にも計画立ててません」
「計画?」
「進路とか、勉強方針とか」
「ああ。ゆっくりでいいんじゃない?おれでよければ相談に乗るよ」
ああ、本当に眩し過ぎる…。
その優しい言葉と笑顔に甘えたくなるなぁ。
「聖二もまだ勉強教えられるんじゃない?」
「えっ!」
「聖二」と聞くだけで反応が大きくなっちゃう…。
私、重症だな…。
「おはよう。寝不足?」
いつもと同じ朝。
玄関を出てカギを閉めてると、隣の1014から出てきたのはやっぱり浩一さん。
「あ、おはようございます。寝不足…っていうほどじゃ…」
ほんとは昨日の夜の聖二の言葉を何度も何度も頭で繰り返してるうちに寝付けなくなったんだよね…。
でもそんなこと口が裂けても言えない!
「そう?大丈夫?受験生だから勉強頑張り過ぎたりしてるんじゃない?」
浩一さんの隣に並んで歩く。
本当に心配してくれてるのがわかるから、なんだか申し訳なくなっちゃう。
エレベーターに乗ると、浩一さんがボタンの前に立って私は後ろへと回る。
「あ、昨日は三那斗にお弁当、届けてくれてありがとう」
「いえ!だって同じクラスだし。隣だし」
「まだ隣なんだ?」
くすくすと目を細めて眩しい笑顔で浩一さんが言った。
「多分、夏休み明けまでは」
そしたらいくら何でも席替えあると思うし。
…同じクラスってことは変わらないけど。
「そっか。夏休みかー。すぐだね」
「そうですね…でも何にも計画立ててません」
「計画?」
「進路とか、勉強方針とか」
「ああ。ゆっくりでいいんじゃない?おれでよければ相談に乗るよ」
ああ、本当に眩し過ぎる…。
その優しい言葉と笑顔に甘えたくなるなぁ。
「聖二もまだ勉強教えられるんじゃない?」
「えっ!」
「聖二」と聞くだけで反応が大きくなっちゃう…。
私、重症だな…。