【続】隣の家の四兄弟
*
「三者面談…か」
HRで配られたプリントを頬杖つきながら眺めて言った。
「美佳の母さん、これんの?」
隣から三那斗が聞いてきた。
「うーん…どうかな。メールはしておくけど」
「オレは浩兄かなぁー平日大丈夫かな…」
ああ、そうだった。
綾瀬家はご両親が居ないんだった。
いつでもウチより賑やかで、すっかり忘れていたけれど。
急な事故で同時に居なくなったんだから、やっぱり大変だったよなぁ…。
「なに?」
私の視線に三那斗が気付いて聞かれたから、慌てて誤魔化した。
「う、ううん!浩一さん都合つくといいね!」
「んー…でもちょっとめんどくせぇことが…」
「?」
三那斗がぶつぶつと何かを気にしていたようだけど、結局それがなにかわからないまま三那斗は部活へと行ってしまった。
グラウンド沿いを歩いてバス停へと向かう。
このグラウンドで三那斗をこうして見るのもあと少しかな…。
白いユニフォームに紺色の帽子。泥だらけの顔。
「…青春だぁ」
三那斗を横目に私はバスに乗った。
「三者面談…か」
HRで配られたプリントを頬杖つきながら眺めて言った。
「美佳の母さん、これんの?」
隣から三那斗が聞いてきた。
「うーん…どうかな。メールはしておくけど」
「オレは浩兄かなぁー平日大丈夫かな…」
ああ、そうだった。
綾瀬家はご両親が居ないんだった。
いつでもウチより賑やかで、すっかり忘れていたけれど。
急な事故で同時に居なくなったんだから、やっぱり大変だったよなぁ…。
「なに?」
私の視線に三那斗が気付いて聞かれたから、慌てて誤魔化した。
「う、ううん!浩一さん都合つくといいね!」
「んー…でもちょっとめんどくせぇことが…」
「?」
三那斗がぶつぶつと何かを気にしていたようだけど、結局それがなにかわからないまま三那斗は部活へと行ってしまった。
グラウンド沿いを歩いてバス停へと向かう。
このグラウンドで三那斗をこうして見るのもあと少しかな…。
白いユニフォームに紺色の帽子。泥だらけの顔。
「…青春だぁ」
三那斗を横目に私はバスに乗った。