アラサー女子
私たちは屋台で、ご飯を買い、海岸で花火を見ることにした。
席に着いたときには、空も暗くなっていた。

『きれいー』

『本当。夏って感じたね』

花火を見ると、夏の始まりを感じるのは、私の地元の花火大会が毎年、ここら辺の地方で一番早い花火大会だったからも知れない。
先週がその花火大会だったが、仕事でどうしても帰れず、見れなかった。
花火を観ながら、大倉さんにその話をした。

『来年連れってよ。凄い有名らしいね』

『機会があれば…』

私は、来年一緒に観ましょうとは言えなかった。まだ、自分の心で大倉さんに対して、恋愛感情が感じなかったから、曖昧な返事しか出来なかった。
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