Different Love



いきなり田畠は静かになる


こいつは、書道の瞬間だけは
静かになる



まるで、別人。



「・・・できたーっ。見てください、先輩っ!」



いつも満面の笑顔で
私に作品を見せてくる




「・・・うん。」


「先輩。うん、ってなんですか(笑)」




田畠の書く文字は
力強くて、私には書けない


書は人を表すっていうけど・・・


まさかね。



「・・・悪く、ない」


「・・・・・・」





・・・なっ、
せっかく人が褒めてやったのに・・・


無言ですか。





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