不等辺三角形。
ペットボトルに入っていたのが
カフェオレではなく泥水だったことが
分かり、俺たちは飽きて帰路に戻った。
つまり、飲もうとはした、って意味だけど。
しばらくすると、潤がまた顔を俯かせた。
「潤……?」
「おーい、そんな気にすんなよ」
朔が励ました。
俺は落ちこむ理由も知らないから、
励ましたり慰めてやることはできない。
聞いてもいいのだろうか。
1回だけ聞いて、言ってくれなかったら、それ以上聞かないことにしよう。
「何があったんだよ?」
潤は俯いた顔をこっちに向けて、
少し間を置いて答えた。
「彼氏、いたんだ」