不等辺三角形。
その後、ことあるごとに俺と潤と朔、華純とその友達で遊んだ。
俺と朔は潤の応援という名目で。
2学期に入ったあとも、勉強会やら、文化祭の打ち上げとかで、よく集まった。
合唱では、華純が指揮者、潤はパートリーダーなわけだから、潤は俺なんかよりずっと多く彼女と話していただろう。
発表は無事に終わった。
だから、それ自体に後悔があるわけじゃない。
後悔があるとすれば、潤がいう前に自分が好きだと言えなかったことと、応援する、なんて無茶なことを言ってしまったこと。
でも潤が大切な人であることも確かだ。
話していれば、楽しい。
一緒いると、沈黙でも気まずさは感じない。
だから、自分も同じ人が好きだなんて言えるはずもなかった。
あの時、俺が華純を好きだと言えなかったことは、神様の気遣いであり、最高のおせっかいだと思う。