姫はワケあり黒猫様
煉と共に私達は部屋の外に出た。
「お前等、大丈夫か?」
いくつかのグループに別れた負傷者を気遣ってそう声をかけ続ける煉。
そんな優しさも変わっていない、とクスクスと笑った。
「さ、俺等は今日は帰るよ。
傘下の話は下の奴等のこともあるし…また後日、那琉を通して連絡して?」
「あぁ……ありがとう。」
煉はそう微笑むと、佳祐は驚いたように目を見開いたがくしゃっと笑った。
遠矢も「律儀だな」と関心していた。
……煉だし、ね…
複雑な心境になりながら、いつもの車にみんなで乗って一度倉庫に帰った。