姫はワケあり黒猫様
「子供は楽だね」
「誰がガキだコラ」
響が言った優を睨みつけていると、佳祐は「あーーーっ‼」と叫んだ。
急に何だと皆で佳祐を見ると佳祐はテレビ前でプルプル震えていた。
『………どーかしたの?』
首を傾げて聞くと、佳祐は真っ青な顔で振り返った。
紅羅が不思議そうに近寄ると佳祐が「来るなっ紅羅、来るなぁぁあああ」と叫んだ。
必死にテレビ画面を隠そうとする佳祐を響と夕季が引き剥がして、それが皆に晒される。
画面には私達がやっていたゲーム。
画面には初期化された画面。
玲はちいさく溜息を吐いて目を閉じた。
遠矢と優、夕季、響はかんけいありませんといった感じでソファに逃げる様に座った。
キレた紅羅の怒号と佳祐の叫び声が倉庫に響いたのは、言うまでもない。