姫はワケあり黒猫様
『あーー!終わったぁ!』
「お疲れ様です」
パソコンの前で伸びをしながら叫ぶと、成音がコーヒーを持ってきてくれた。
好きではないけど、文句も言えないのでお礼を言って飲む。
『明日から学校かぁ。久しぶりだなぁ』
「ちゃんと行ってくださいね?」
『当たり前でしょ!』
頬を膨らませると成音はケラケラと笑って自分もコーヒーを飲んだ。
玲の毎日の夜の電話とかが力になってか、大量にあった仕事は全て夏休みの開ける前の今日、終わった。
成音、いつもありがとーございました。
「今日は帰るでしょう?
送って行きましょうか?」
『うー…ん。そうしてもらおうかな』
呟くと成音は嬉しそうに笑った。
…何が嬉しかったのかわかんないけど。